武豊「秋華賞見学」の可能性も…ソーダズリング「完敗」で本番出走に黄色信号、桜花賞のパートナーも路線変更で見込み薄?

武豊騎手 撮影:Ruriko.I

「いい形かなと思いましたが、直線伸び切れませんでした」

 先週日曜に行われた秋華賞トライアルのローズS(G2)。3番人気に支持されたソーダズリング(牝3歳、栗東・音無秀孝厩舎)は主戦の武豊騎手がそう振り返った通り、最後の直線で伸びを欠いて8着に敗れた。

 レースはハナを奪ったユリーシャが前半1000mを57秒3で飛ばすハイペースの展開。「いい位置で流れに乗れた」と武豊騎手が話したソーダズリングは5番手のインコースをロスなく進んで最後の直線を迎えたはずだった。

 しかし、先行勢の外に上手く持ち出して伸びてくるかと思われたが、最後の直線に入っても手応えはもうひとつ。外から勝ち馬のマスクトディーヴァに一瞬で交わされると万事休す。その後もほとんど為す術なく、最後はなだれ込むようにゴールした。

「直線で進路を確保したときは一瞬勝ち負けもあるかと思いましたが、そこまででした。中団後ろを進んでいた馬が上位4着までを占めたように、今年のローズSは追い込み決着。ソーダズリングはユリーシャが作り出したハイペースに巻き込まれたのが厳しかったです」(競馬誌ライター)

 ローズSが行われた阪神・芝1800mは、ソーダズリングがここまで2戦して連対率100%。デビュー2戦目では、後に3連勝でラジオNIKKEI賞(G3)を制するエルトンバローズを下して初白星を挙げていた得意舞台でもあった。

 それだけに秋華賞(G1)に向けて弾みをつけたいところだったが、3番人気で8着の完敗。権利取りすら失敗してしまったことで、本番に出走できるかどうかも怪しくなってきた。

武豊騎手「秋華賞見学」の可能性も…

 というのも、過去3年間の秋華賞のボーダーラインはおよそ1500万~1600万円であるのに対し、ソーダズリングの収得賞金は現時点で1450万円。昨年はソーダズリングと同じ収得賞金1450万円だったピンハイが除外対象となり、本番への出走が叶わなかったことを覚えているファンもいるかもしれない。

 今年も参戦予定馬を見渡す限り、ボーダーは例年と同じく1500万~1600万円付近になる見通しだ。ソーダズリング陣営はローズSの戦前「何とか大舞台に連れて行きたい」と抱負を語っていたのだが、その願いも虚しく出走に黄色信号が灯ってしまった。

「武豊騎手は3歳牝馬路線のお手馬にもう1頭、桜花賞(G1)でコンビを組んだライトクオンタムがいますが、同馬は前走、芝1800mのクイーンS(G3)で9着に大敗。レース後の武豊騎手が『距離が長いのかな』とスタミナ面に課題を挙げていたことから、今後は距離を詰めて使われることが濃厚と見られています。

そのため武豊騎手は、もしソーダズリングが出られなければ最悪、秋華賞は見学の可能性も浮上してきました。場合によっては、上位馬が回避して何とか出走にこぎつけられるか、他の有力馬の騎乗依頼が頼みの綱となるかもしれません」(同)

 春の牝馬二冠を圧倒的な強さで制したリバティアイランドの1強ムードが漂う今年の秋華賞。三冠を阻もうとする面々の中に、果たして武豊騎手の姿は見られるだろうか。

GJ 編集部

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