「明暗」分かれたスワーヴリチャードとレイデオロ、評価と成績で逆転されるも…巻き返しに期待出来そうなワケ

撮影:Ruriko.I

 23日に行われた阪神8Rの野路菊S(OP)は、2番人気のヴェロキラプトル(牡2歳、栗東・高野友和厩舎)が勝利。1番人気に推されたラケダイモーン(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎)は好位から伸びを欠いて4着に敗れた。

 ヴェロキラプトルの父は、現在2歳リーディングを独走している新種牡馬スワーヴリチャードだ。その他にもダリア賞(OP)勝ちのコラソンビートや、札幌2歳S(G3)で2着に入ったパワーホールなど、産駒の活躍が目立っている。

 これからデビューを控えている新馬にも、姉にハーパーとヴァレーデラルナを持つモンテレオン、姉にファインルージュがいるホウオウペトリュスなどが控えており、まだまだ勢いは続きそうだ。

「明暗」分かれたスワーヴリチャードとレイデオロ

 一方で、現役時代にライバル関係にあったレイデオロも同じく新種牡馬として産駒を送り出しているものの、先述したラケダイモーンをはじめ、産駒成績は今のところ芳しくない。こちらは、初年度種付け料が200万円だったスワーヴリチャードに対し、今年の新種牡馬の中で種付け料がトップタイの600万円であることを考慮すると、当初期待されていたほど、産駒が走っていない状況かもしれない。

 とはいえ、レイデオロも9月中旬に入り、徐々に産駒の調子が上がりつつある。レイデラルース、スノーライトニングが未勝利戦を勝利。先日の新馬戦でデビュー勝ちを決めたトロヴァトーレは、手綱を取ったC.ルメール騎手から「凄く伸びしろがある」「レイデオロより乗りやすい」と絶賛するコメントも出た。産駒の好走が1800~2000mの距離だったことを踏まえると、中長距離に適性がありそうな雰囲気だ。

 そもそも、現役時代のレイデオロ自身も日本ダービー(G1)、天皇賞・秋(G1)など、2000m以上の重賞レースを主戦場としていただけに、父の特徴が産駒にも引き継がれているのだろう。

 また、2歳世代の約半数がデビューしているスワーヴリチャードと比べて、レイデオロの場合は、まだ全体の30%程度に留まっているだけに、ライバル2頭の優劣を論ずるには時期尚早ともいえそうだ。

 今後も兄にアルバートドックがいるミナデオロをはじめ、セレクトセールにて1億6500万円で取引された高額馬ラファミリア、クロノジェネシスの妹クロノネクサスなど、まだまだ有望な新馬がデビューを控えている。

 数字的にはスワーヴリチャードに水を空けられているレイデオロだが、今後の巻き返しも十分にあるのではないか。

GJ 編集部

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