武豊と初勝利のキタサンブラック弟に早くも「種牡馬入り」を望む声!? ドゥラメンテの血を継ぐ魅力的血統背景…半兄は「中央未勝利」でスタッドイン

武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 24日の阪神5Rに行われた芝2000mの未勝利戦。ここで初勝利を飾ったのが、G1・7勝の名馬キタサンブラックを半兄に持つ良血シュガークン(牡3歳、栗東・清水久詞厩舎)だ。

 手綱を取ったのは兄の主戦でもあり、2着だった前走のデビュー戦でも騎乗した武豊騎手。スタートを決めて道中は5番手付近に付けると、4コーナーで外から進出し直線入り口で早くも先頭に立つ盤石のレース運び。ゴール前はほとんど流す余裕を見せながら2着に1馬身1/4差をつけた。

 単勝1.9倍の人気に応える完勝ぶりに武豊騎手も、「2戦目で馬もよくなっていたし、距離が延びてレースもしやすかった。能力はかなりあると思います」と太鼓判を押したのだから、この先が非常に楽しみである。

「阪神の芝2000mで好位から横綱相撲で押し切ったこともあり、一瞬でしたが兄キタサンブラックの大阪杯(G1)での走りも彷彿とさせましたよ。父はブラックタイドからドゥラメンテに替わっていますが、兄と同じようにこの厩舎のハードトレーニングをこなせれば、これからの出世も期待できそうです」(競馬誌ライター)

 まだ初勝利を挙げたばかりで春クラシックに間に合うかは微妙なところだが、兄は2015年の菊花賞(G1)を制しており、父ドゥラメンテもここ3年で2頭の菊花賞馬を送り出している。シュガークンも秋のラスト一冠に駒を進めることができれば面白い存在になりそうだ。

ドゥラメンテの後継種牡馬候補としても期待?

 また、シュガークンには早くも一部ファンからドゥラメンテの後継種牡馬候補として期待する声も上がっているようだ。

 昨年の三冠牝馬リバティアイランドや一昨年の二冠牝馬スターズオンアース、G1・3勝のタイトルホルダーなどを送り出し、昨年はリーディングサイヤーに輝いたドゥラメンテだが、ご存じの通り2021年8月に早逝。そのため今年デビューの2歳馬が早くもラストクロップとなる。

タイトルホルダー 撮影:Ruriko.I

 現在のところ後継種牡馬はタイトルホルダー1頭のみ。ドゥレッツァやシャンパンカラーも今後スタッドインすると思われるが、シュガークンも残り少なくなったドゥラメンテ産駒の1頭である上、キタサンブラックの弟という魅力的な血統背景であることから、ファンから種牡馬入りを熱望されるのも頷けそうである。

「本馬の3つ上の兄であり、キタサンブラックの全弟となるネクサスハートは、現役時代は中央で5戦未勝利でしたが種牡馬入りを果たしています。

シュガークンも世界最強馬イクイノックスを輩出したキタサンブラックの半弟という血統的魅力を秘めており、また貴重なドゥラメンテの血を引く1頭であることを考えると、実績にかかわらず関係者がすでに種牡馬入りを検討していたとしても不思議ではありません」(同)

 この先スタッドインするにせよしないにせよ、現役時代の競走実績があるにこしたことはない。引き続きシュガークンと武豊騎手のコンビに注目したい。

GJ 編集部

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