「長い距離は合います」C.ルメールも高評価の「長距離砲」が武豊と天皇賞・春へ! 皐月賞参戦レガレイラと「歴史的快挙」が一気に2つ見られる可能性?

武豊騎手 撮影:Ruriko.I

C.ルメールも高評価の「長距離砲」が武豊と天皇賞・春へ!

 28日の天皇賞・春(G1)に出走を予定しているサリエラ(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)が、武豊騎手との新コンビで臨むことがわかった。

 同馬は初の3000m級レースだった前走のダイヤモンドS(G3)で2着に好走。後に先月の阪神大賞典(G2)も制し、本番でも最有力候補の1頭となるテーオーロイヤルとタイム差なしに健闘した。

 初のマラソンレース挑戦で、現役屈指のステイヤーとほぼ互角のレースをしたことから、騎乗したC.ルメール騎手も「長い距離は合いますね」「勝ち馬は長い距離の経験がある馬で、こちらは長い距離の経験がありませんでした。これから良くなると思います」と、レース後にさらなる前進を期待するコメントを残していた。

 管理する国枝師も「真面目に走りすぎたように思います。リラックスして走っていたらもう少し際どかったかもしれません」と話したのだから、2度目の長距離戦となる本番では逆転も期待できるのではないか。

 しかも手綱を取る武豊騎手は天皇賞・春8勝を誇る盾男であり、同レースが開催される京都競馬場を「庭」とまで称している。最強のパートナーを背にしたサリエラがビッグタイトルを獲得したとしても不思議ではない。

 しかし、実は牝馬が天皇賞・春を制したのは1953年のレダが最後。それから70年間も優勝馬が出ていないことはサリエラにとって引っかかる要素の一つだ。

 2005年には、芝3200mの豪州最高峰レース・メルボルンC(G1)を3連覇した唯一の馬であり、オーストラリアでは伝説的な名牝として知られるマカイビーディーヴァが参戦。当日は2番人気に推されたものの7着に敗れたことを覚えているファンもいるかもしれない。

 南半球最強のステイヤーと評された牝馬ですら厚い壁に跳ね返されており、グレード制が導入されてから天皇賞・春で牝馬が3着以内に入ったことは、わずか1回しかないのである。

同じ国枝厩舎のカレンブーケドールが好走

カレンブーケドール

 ただ、その馬券圏内に来た唯一の牝馬が2021年、サリエラと同じ国枝厩舎のカレンブーケドールであることは心強い材料といえる。

 当時の国枝師は「ウチ以外にも牝馬が出ているし、これは日本競馬の流れだと思う。女馬が勝てば、(牝馬の参戦が)当たり前のオプションになっていくのかも」と、牝馬でこのレースに挑戦する意義について『スポーツニッポン』の取材に語っていた。

 このときは惜しくも勝利には届かなかったが、カレンブーケドールは2500mまでしか経験がなかった。サリエラはすでに3000m級で連対経験もあるのだから、3年前のリベンジも兼ねて牝馬には長らく閉ざされている扉を再び開くことができるか注目したいところだ。

 ちなみに今週末は、レガレイラが76年ぶりとなる牝馬での皐月賞(G1)制覇に挑戦する。同じ中山・芝2000mのホープフルS(G1)で牡馬を蹴散らした実績を持つだけにチャンスは十分ある。

 その2週間後にサリエラが天皇賞・春に挑むこととなるわけだが、場合によっては70年以上ぶりとなる快挙が今月一気に2つ見られる可能性もあるだろう。

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