【高松宮記念】ビリーヴ、カレンチャンの法則! 武豊ソーダズリング、浜中ナムラクレアは2着まで…? 勝つのは川田ママコチャだ!

 週末は春の短距離王者を決める高松宮記念(G1)。今年はパリで五輪が行われるオリンピックイヤーだが、果たして尾張の1200mでゴールドメダルを手にするのはどの馬か。出走馬は以下の通り。

■高松宮記念出走馬

ウインカーネリアン
ウインマーベル
シャンパンカラー
シュバルツカイザー
ソーダズリング
ディヴィーナ
テイエムスパーダ
トウシンマカオ
ナムラクレア
ビクターザウィナー
ビッグシーザー
マッドクール
マテンロウオリオン
ママコチャ
メイケイエール
モズメイメイ
ルガル
ロータスランド


 なかなかの好メンバーが揃ったが、今年は牝馬の存在が注目を集めている。昨年のスプリンターズS(G1)を制したママコチャ、昨年の高松宮記念2着ナムラクレア、武豊騎手が騎乗する京都牝馬S(G3)優勝馬ソーダズリング、2022年2着ロータスランド、ここが引退レースとなるメイケイエール、快速逃げ馬モズメイメイ、さらにディヴィーナやテイエムスパーダなど8頭が出走。過去4年連続で牝馬は2着以内(2020年は1、2着)に好走しており、今年も上位争いに割って入りそうだ。

 だが、高松宮記念において牝馬の勝利はなかなかハードルが高い。

 同じ短距離G1レースのスプリンターズSは、2000年以降で7頭の牝馬(ビリーヴ・アストンマーチャン・スリープレスナイト・カレンチャン・ストレイトガール・グランアレグリア・ママコチャ)が勝利。しかし高松宮記念は半分以下となる3頭のみで、しかもそのうちモズスーパーフレアは、1位入線したクリノガウディーが降着したことによる繰り上がりの勝利。つまり2000年以降に牝馬が実際に1着でゴール板を駆け抜けたのは、カレンチャンとビリーヴの2頭しかいない。

 そして過去3年の高松宮記念は、すべて牝馬が1番人気になって敗退している。昨年のメイケイエールや、それ以前のレシステンシアなど実績は折り紙つきだったが、いずれも勝利することができず、勝ったのは人気薄のファストフォースやナランフレグといった牡馬。牝馬の1番人気は、逆に波乱を呼ぶサインといえるかもしれない。

 それでも今年は牝馬のママコチャが、例え1番人気であっても勝利に近い存在と考える。

 ビリーヴとカレンチャンの2頭に共通しているのは、4歳で前年のスプリンターズSを勝利していること。2000年以降、同様に4歳でスプリンターズSを制した牝馬が翌年の高松宮記念に出走したケースは、上記2頭とスリープレスナイトの3頭が該当。その成績は2勝2着1回【2.1.0.0】で連対を外していない。

 また今年は昨年のスプリンターズSの再戦という意味合いも大きい。ママコチャを含む18頭中7頭が昨年のスプリンターズSに出走しており、6頭とはすでに勝負付けが済んでいるといっていい。

■スプリンターズSで負かした6頭

ナムラクレア
マッドクール
メイケイエール
モズメイメイ
テイエムスパーダ
ウインマーベル


 さらに今回は明け4歳馬の台頭が少なく、昨年のスプリンターズS以降に1200mの重賞を勝った馬はシルクロードS(G3)を勝利したルガルのみ。他はNHKマイルC(G1)優勝馬シャンパンカラー、G1レースではスピードの差で逃げられないモズメイメイ、1200m実績がないソーダズリング、重賞勝ちがないビッグシーザーとなっており、上位争いとなっても2着までだろう。

 他の古馬陣営をみても、1200mに実績のないディヴィーナ、マテンロウオリオン、ウインカーネリアンらは使うレースがなくて出走してきた印象で、この高松宮記念を勝利するには足りないように思える。

 以上のように過去の傾向、そして今年の出走馬をみても、やはり流れはママコチャに向いているといえよう。

 また数々のG1レースを制した金子真人オーナーにとって、高松宮記念はまだ手元にない勲章。今年の高松宮記念は、より陣営の力が入る一戦に違いない。そして川田将雅騎手は3年ごとにこの高松宮記念を勝利しており、その周期からも今年は勝利するタイミング。

 すべての条件と思惑が揃ったママコチャがどんな走りを見せるのか、今からレースが楽しみだ。

仙谷コウタ

初競馬は父親に連れていかれた大井競馬。学生時代から東京競馬場に通い、最初に的中させた重賞はセンゴクシルバーが勝ったダイヤモンドS(G3)。卒業後は出版社のアルバイトを経て競馬雑誌の編集、編集長も歴任。その後テレビやラジオの競馬番組制作にも携わり、多くの人脈を構築する。今はフリーで活動する傍ら、雑誌時代の分析力と人脈を活かし独自の視点でレースの分析を行っている。座右の銘は「万馬券以外は元返し」。

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