【桜花賞】武豊スウィープフィート4着善戦も「あの馬」にリベンジ果たせず…レース後、元主戦・永島まなみ「待望論」が再燃したワケ
トライアル覇者スウィープフィートは一歩及ばず
7日、阪神競馬場で行われた牝馬三冠・第1弾の桜花賞(G1)は、2番人気のステレンボッシュ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)が勝利。2歳女王アスコリピチェーノを破り、昨年の阪神ジュベナイルF(G1)2着の悔しさを晴らした。
昨年の阪神JFの1、2着馬が、その強さを改めて見せつけた桜花賞。その一方で、王道トライアルを勝って本番に挑んだスウィープフィートは4着。レース後に武豊騎手が「最後に外に出してからは、よく伸びていた」と健闘を称えたものの、ほぼ最後方から上がり3ハロン33.0秒の末脚で追い上げ4着までが精一杯だった。
戦前から、武豊騎手も「楽なレースじゃない」と気を引き締めていた中での6番人気4着は決して悪い結果ではない。だがレース後、本馬を巡ってちょっとした議論があったようだ。
元主戦・永島まなみ騎手「待望論」が再燃したワケ
「元々、スウィープフィートは永島まなみ騎手が主戦を務めていた馬で、昨年の阪神JFでは人馬共に初G1を戦ったというコンビでした。それだけに、前走のチューリップ賞(G2)で武豊騎手に乗り替わりが発表された際は、ファンの間でも賛否両論があったのですが、武豊騎手が見事にトライアルを勝利する“一発回答”を決めたことで議論は終結しました。
一方で永島騎手が主戦降板となったのは、桜花賞出走へ賞金加算が必須だったエルフィンS(L)で、2着に敗れたことが大きかったと言われています。ただ実は、その時に永島騎手とスウィープフィートが最後まで抜けなかったのが、この日の桜花賞で3着だったライトバック。2頭の着差はクビ差でしたが、桜花賞では逆に半馬身差に開いてしまいましたね」(競馬記者)
そんな経緯もあってか、桜花賞後にはネット上の掲示板やSNSで「オークスは永島まなみで」「乗り替わった意味なかったのでは」「結局ライトバックに勝てんのかい」「まなみん(永島騎手)でいいじゃん」など、永島騎手“待望論”に再び火が付く格好に……。
「一番率直な気持ちは悔しい」と語っていた永島騎手自身は「『もっと頑張らないと』と思わせてもらえる機会」とすでに前を向いているが、コンビ復活を望むファンは未だに少なくないようだ。
「武豊騎手も『どこか開くかなと思っていましたが、なかなかね』と振り返っていましたが、最後の直線でなかなか進路が決まらない苦しさもありました。
ただ、この日の忘れな草賞(L)を勝ったタガノエルピーダも主戦の団野大成騎手から川田将雅騎手に乗り替わっていたように、落とせない一戦に必勝態勢で臨む際に、若手を降ろしてでも経験豊富なトップジョッキーが起用されるのはよくあること。
レジェンドジョッキーを起用して、ライトバックに借りを返せなかったことは陣営にとって残念だったと思いますが、チューリップ賞を勝ってクラシック出走を確実なものにした武豊騎手の貢献はやはり大きいと思います」(同)
「このメンバーでも十分やれるし、オークス(G1)が楽しみじゃないですか」
桜花賞後、そう牝馬クラシック第2戦を見据えた武豊騎手。思えばスウィープフィートの祖母スイープトウショウも桜花賞で5着に敗れた後、オークスで2着、そして秋華賞(G1)優勝と大きく羽ばたいた。東京の2400mで、今度こそ祖母譲りの末脚を爆発させる。