【桜花賞】ワンツー決着の2頭にウオッカ、ダイワスカーレットのライバル関係も想起!? 敗戦を糧とするような逆転劇も安藤勝己氏「まだまだおあいこ」
7日に行われた桜花賞(G1)は2番人気ステレンボッシュ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。昨年の阪神ジュベナイルF(G1)2着以来となった一戦を制し、まずは牝馬クラシック一冠目を手中に収めた。
テン乗りのJ.モレイラ騎手を背に臨んだ今回は、中団待機ですぐ隣に1番人気アスコリピチェーノを見るような位置取り。そのライバルを弾き飛ばすような勢いで4コーナーを回り、直線で一足先に抜け出すと、最後はアスコリピチェーノを3/4馬身差で退けた。
前走の阪神JFでは同馬をとらえきれずクビ差で涙を呑んだが、今回はその敗戦を糧にしたような立ち回りで見事に逆転した形だ。ただアスコリピチェーノも最後までステレンボッシュに食い下がっており、負けたとはいえ2歳女王の貫禄を示したのではないか。
そんな熱戦を演じた2頭にはレース後、SNSやネット掲示板に「ウオッカとダイワスカーレットの桜花賞みたいだった」「これから何度も勝ったり負けたりするのでは」「ウオッカとダイワスカーレットのようなライバル関係になったら胸熱」というファンからの声も寄せられていた。
ウオッカ、ダイワスカーレットのようなライバル関係を期待!?
もはや説明不要かもしれないが、G1・7勝のウオッカと同4勝ダイワスカーレットは同世代で、2007年のチューリップ賞(G3・当時)が初対決。この時ハナを奪ったダイワスカーレットはウオッカが並びかけてくるまで追い出しを我慢すると、直線半ばから2頭の切れ味勝負となり、最後はウオッカにクビ差で軍配が上がった。
しかし本番の桜花賞では、前回の敗戦を糧にダイワスカーレットが直線早めに抜け出すと、最後までウオッカを寄せ付けずに逆転を決めたのだ。
次の対決となった牝馬三冠最終戦の秋華賞(G1)もダイワスカーレットが制したが、翌年の天皇賞・秋(G1)ではハナ差の死闘を繰り広げウオッカが再逆転を果たすなど、2頭が競馬史に残るライバル関係を築き上げたのは周知の通りである。
「今回の桜花賞でステレンボッシュが早め先頭からアスコリピチェーノを寄せ付けずに逆転を決めたあたりは、どことなくダイワスカーレットがウオッカを破った桜花賞に似通った部分もあったでしょうか。
また、この日は奇しくも桜花賞の1つ前の10RにダイワスカーレットC(3勝クラス)が行われたことも、多くのファンに2頭を想起させるきっかけの1つとなったかもしれませんね」(競馬誌ライター)
また、今回の桜花賞後にはダイワスカーレットの主戦騎手だった元JRA騎手の安藤勝己氏も自身のXに「やっぱりワンツー2頭はレベル高い」「まだまだおあいこやけど」と、ステレンボッシュとアスコリピチェーノがこれからもしのぎを削っていきそうな間柄であることをポストしていた。
果たして、2頭の牝馬はこれから令和を代表するようなライバル関係を築くこととなるのか。3度目の対決を楽しみに待ちたいところだ。