アーモンドアイの近親が「豪脚一閃」でデビュー戦快勝! この血統でも「単勝万馬券」の超人気薄、「レース前に気づけていれば」の声も

泉谷楓真騎手 撮影:Ruriko.I

「単勝105.7倍」超人気薄ナムラブーニンが豪脚一閃!

 13日、福島6Rに行われた若手騎手限定の3歳未勝利は、今回が初出走だった単勝105.7倍の超人気薄ナムラブーニン(牡3歳、栗東・高橋一哉厩舎)が2着に1馬身1/4差をつけて勝利した。

 16頭で争われた芝1800mの一戦。先月デビューの新人・大江原比呂騎手とハナマツリのコンビがハナを主張する展開となり、ナムラブーニンと鞍上の泉谷楓真騎手は五分のスタートを切るも、すぐに下げて後方3、4番手からレースを進める。

 3コーナー過ぎから勢いをつけて上がっていったが、4コーナーでは大外を回ることとなり、最後の直線に入ったところでも馬群からやや離れた大外。単勝万馬券の穴馬だけに、この時点では馬券圏内すら厳しいと思われた。

 だがナムラブーニンは、そこからエンジンがかかると豪脚一閃。メンバー最速となる上がり3ハロン35秒5で先行勢を並ぶ間もなく交わし去って1着でゴール。最後は流す余裕さえ見せていた。

「このレースで2~5着に入った4頭はすべて4コーナーで4番手以内にいました。勝負どころで前目にいた馬に有利な展開でしたが、ナムラブーニンは4角12番手から豪快に差し切ってしまったのですから、ここでは次元が違いましたね。

しかも最後の直線は内にモタれて鞍上も追いづらそうでしたが、それにもかかわらず突き抜けています。既走馬相手のデビュー戦でこの走り、これは楽しみな馬が現れましたよ」(競馬誌ライター)

「レース前に気づけていれば」の声も

 下馬評を覆して初陣を飾ったナムラブーニンは、父がマイナー種牡馬のグレーターロンドン。追い切りでも目立った時計が出ていなかったことから11番人気という低評価も無理なかったか。

アーモンドアイ

 ただ、母系を見ると祖母にエリザベス女王杯(G1)を勝ったフサイチパンドラがいる。血統に詳しいファンからすればお察しの通り、近親には牝馬三冠を始め国内外でG1・9勝を挙げた名牝アーモンドアイがいる。

 レース後にはSNSやネット掲示板にも「単勝万馬券の勝ち方じゃないと思ったけど、アーモンドアイの近親なら納得」「また凄い馬が現れたな」「レース前に気づけていれば」といった声がファンから寄せられていた。

 また、騎乗した泉谷騎手も「もっとよくなるのは間違いないですし、今後も楽しみです」と話すなど、若い面を見せながらも勝ち上がったパートナーの将来性を高く評価している。

 この日の競馬を見る限り、小回りの福島から東京や京都などの広いコースに替わればさらに末脚が生きることは間違いなさそう。デビューこそ遅くなったものの、アーモンドアイの近親・ナムラブーニンの行く末が楽しみだ。

GJ 編集部

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